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HACCPの前提事項
 

SSOP(標準衛生作業基準),GMP(適正製造規範)


1
HACCPは、それ単独で機能するものではなく、包括的な衛生管理システムの一部であり、HACCPシステムを効果的に機能させるためには、その前提となるSSOP(標準衛生作業基準:衛生的な作業標準)、GMP(適正製造規範:施設、設備面の必要条件)が必要となります。
2
重要管理点だけに注意を集中しても、衛生管理の土台となる製造環境、原材料・包装資材の衛生管理、従事者の衛生管理等といった部分が疎かになった場合には、食品の安全確保が困難になります。従って、重要管理点に注意を集中させられるよう、以下の8項目を整備し、製造環境からの汚染を効果的に予防することが必要です。また、3.に示すような施設、設備の整備があわせて必要となります。


 

SSOP(標準衛生作業基準)の8項目


次の事項について、作業担当者、作業の内容、頻度、点検及び記録の方法を記載したマニュアルを作成し、従事者に遵守させるとともに、記録等により実施状況を確認する必要があります。

1
使用水の衛生管理
2
機械、器具類、手袋および前掛けの洗浄、殺菌、清掃
3
不衛生な機械器具、手袋、前掛けからの交差汚染防止、原材料からの加熱後の製品の汚染防止(交差汚染の防止)
4
手洗い設備、トイレの清潔保持
5
化学物質(洗浄剤、殺菌剤、農薬、殺鼠剤、潤滑油、燃料、添加物など)の混入防止、結露の混入防止、その他の汚染物質(化学的、物理的、生物学的)の混入防止措置(汚染物質の混入による品質劣化防止)
6
有害化学物質の適切な表示、保管および使用
7
従業員の健康管理、服装管理
8
鼠族、昆虫の防除


 

GMP(適正製造規範)の要点


1
施設内の整理整頓、不要物の排除
2
手が汚れる場所の近くに、手洗い設備を設置
3
床をDry化(床を排水溝にしない)
4
床、壁、天井、頭上構造物の清掃を徹底する(埃、錆、カビ、ペンキの剥げの除去)、機械器具の洗浄消毒の徹底、前日までの汚れは除去する。
5
木製機械器具の排除
6
照明装置のガラスの破片飛散防止措置
7
軍手の排除(絶対だめではないが、使用するなら根拠にもとづく頻繁な交換が必要)
8
外部に開放する扉、窓には鼠族昆虫の侵入防止措置
9
食品、食品を入れた容器を床に直接置かない
10
容器類は用途毎に明確化、保管中の食品には名札を
11
清掃用具、薬品類は専用の保管庫に

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